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大阪・関西万博会場の迎賓館に到着した天皇、皇后両陛下=2025年4月11日午後1時27分、大阪市此花区、井手さゆり撮影
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 天皇、皇后両陛下が11日、大阪・関西万博の会場を訪れ、シンボルの「大屋根リング」や日本館などを視察した。12日の開会式には名誉総裁の秋篠宮さま、紀子さまとともに出席し、天皇陛下が開会のおことばを述べる。

 この日、両陛下と秋篠宮ご夫妻は一緒に会場内をまわり、日本館で「火星の石」などを見学。関係者によると、天皇陛下は「科学に関心のあるお子さまにぜひ見ていただきたいですね」と感想を話していたという。

  • 【写真まとめ】両陛下が大阪・関西万博開会式へ 1970年の万博も

 皇室と万博とのかかわりは長く、1970年の大阪万博を皮切りに、つくば科学万博、愛知万博(愛・地球博)などを訪問。「各国との相互理解を深める場」と位置づけ、皇室をあげてかかわってきた。

 「ここに開会を祝い、その成功を祈ります」。前回の大阪万博開会式。昭和天皇は香淳皇后、皇太子ご夫妻(現・上皇ご夫妻)、三笠宮ご夫妻が見守る中で開会を宣言した。地方訪問で皇室の方々がそろうのは珍しく、会期中、皇室の訪問は32回、のべ63日にも及んだ。

 現在の天皇陛下は当時10歳で、学習院初等科の春休みを利用して万博を見学。外国のパビリオンなどを回り、2020年の会見で「世界にはこんなにも多くの国があり、一つ一つの国が様々な特色を持っているのだということを目の当たりにしました」と振り返った。

 皇室の方々が交代で足を運んだのが、05年の愛知万博だ。天皇、皇后両陛下、名誉総裁を務めた皇太子さま(現・天皇陛下)をはじめ、秋篠宮家の眞子さま(小室眞子さん)、佳子さま、紀宮さま(黒田清子さん)、常陸宮ご夫妻、故・寛仁さまらが続々と訪問。皇室全体で92の全パビリオンを見学した。

 万博のために来日したのを機に、各国の王族らを皇居に招くのも恒例で、歓迎の昼食会や天皇陛下との会見が開かれてきた。大阪・関西万博でも、天皇陛下は9日にオマーンのジーヤザン王子と会見。今後も同様の賓客訪問が検討されている。

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